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2008.09.20
今にも落ちてきそうな空の下で
金曜の夜には葬式から帰ってきました。
17日に亡くなって、18日に葬式、19日に告別式。
こうも慌しいものだとは思いませんでしたよ。

本来こういう事を書くのは不謹慎だと思うのですが、
とても暖かい葬式でもあったし、俺も記録として残しておきたいし、
大往生だった祖父も喜んでくれるのではと思います。

幽霊に腕があったとしたら、ウチの家系の奴ら全員フルボッコかもしれん(何をやった

と言うか、話したい事がありすぎて困っています。
かといって箇条書きにすると臨場感が無いのでどうしたものか。

とりあえず軽く語っていきましょう。

18日

台風が接近している関東、兄貴の車で出発。
適当にかけたCDがオリジナルの「歴代オリコンベスト」で、
Winkとか光ゲンジとかを聞きながら高速をひた走る。

おそらく会場であろう建物を横目に、近くに小さな平屋に止める。
どうやらここにみんないるらしい。
…というか明らかに布団に入っている祖父が窓ガラス越しに見えた。

布団に横になっている祖父は、まるで寝ているようだった。
触るととても冷たい、しかしみんな笑顔で語りあっていた。
こんなに葬式って明るいんだと思った。

俺が祖父を見ていると、長くて立派な鼻毛が出ている事を発見。
従姉妹が小さなはさみで切り落とす、「抜いた鼻毛どうしよう」といわれたが、
それは捨てるしかないだろ。

係の人がやってきて、祖父の服装を着替えさせた。
親族に肌を見せないように手際よく布団の中で死に装束を着させる。
しかし手際のよさよりも余りにも大変なのか
ポタポタ汗を落としながら作業している姿が印象だった。

親族一同で棺に入れた後、車に納棺。

30秒後出棺、歩いたほうが早いんじゃないか。

少し疲れたのでキャスターの付いた長いすに腰掛けた。
その後それは棺を運ぶ荷台だったと知る。

俺の眉毛は相当太いと自覚しているが、それに負けない立派な若い住職が登場。
お経を唱えるよりはバーチャファイターに出場している感じ。
お経中は眠かったがなんとか堪えきる、しかしここで事件は起きた。

お経が終わった後、前列にいた親族が笑っているのだ
宗教的な話題なので詳細は控えるが、内容としては住職の経文が特殊だったと言う事。
さらに動きも不思議な動きだったので余計におかしかったらしく、
見てなかった俺も想像して噴出した。

これで終われば良かったが、実際には告別式もあるし、初七日の供養もある。
明日はとんでもない事になりそうな予感がした。

夜は会場に布団を引いて寝る。
今の風習はわからないが、夜通し線香を絶やさぬようにと親父と長男の兄が残った。
俺は別に残る予定が無かったけれど、親父と兄貴から「寝ろ」と言われ意地でも
起きていようと思った。

深夜0時を回った頃、お風呂が空いたらしく親子で入る。
親父と兄貴と俺で入れるほど大きな風呂だったが、今考えるととんでもなくシュールな光景だ。

棺がおいてあるホールは2階にも席があり、見下ろせるようになっていた。
風呂上りに2階から棺を見下ろしていると、ホールにしっかりとした読経が響いていた。

「ほー、こうやって夜通し供養するのか」と思い関心しながら、親族が集まる部屋に戻った。
そこでさっきの読経の話をしてみる。

「いや、流して無かったよ?」

( Д) ゜゜

祖父の通夜で心霊現象かよ! とうとう俺も心霊現象に遭遇したよアーメン!(アーメン?
と驚いていたら、今回初めて会った親族が一言

「あぁ、それ僕ですよ、さっき読経あげてきました」

現職の住職でした。

「次は朝の7時にあげます」

知りません。

AM3時を回り会場に行くと、兄貴はいないし、親父は席で船を漕いでる。
これならもう寝てもいいかなと、棺の顔を拝んで線香を足して横になった。
そこで兄から携帯電話が。

「もしもし」
「おう、おきてる?」

「うん、どこにいんの?」
「暇でさ、車で色々探したらシダックス見つけたよシダックス」

カラオケですか

「それで?」
「どうする?」

と言われても…

「や、行くなら付き合うけど」
「うーん、やっぱ遅いしいいや、これから戻るよ」

なんだったんだと思いながら就寝


19日


起床、目覚めの良い俺は起きて1分で布団の片づけを手伝う。
「祖母が寝言で祖父と会話していた」と言うオカルト話を聞きながら告別式の開催を待った。

さて、いよいよクライマックスである。

チリーン…

住職の鈴が遠くから鳴り始める、いきなり俺のお笑いゲージはリミットいっぱいになった。
デスノートの月よろしく「まだだ、まだ笑うな…」と必死に耐える。
息をゆっくり、大きく吐いて深呼吸、しかし住職を視界に捕らえるとまたゲージがあがり始めた。
これは不味いと目をつぶったが、これがさらに不味かった。

人間視力と言うのはイメージのウェイトをかなり占める。
しかし目を閉ざすと逆に耳がその機能を肩代わりをしてしまう。
こうなると、住職の袈裟の衣擦れの音とか、木魚のビートだけで噴出しそうになる。

俺「……っく!」

思わず声が漏れる、さらにタイミングの悪い事にブリーフ&トランクスの
「ろうそく」と言う曲を思い出し憤死寸前

そしたら俺の声を聞いた俺の隣の従姉妹も「…~!」みたいになってる。
笑いはつられるもの、それを聞いた俺もまた笑いが止まらず
後ろから見たら肩を震わせて泣いているように見えただろう。

実際は目に涙を浮かべて体を押さえ込みながら、
頭の中に流れている「死ね!ナッパ!」のフレーズを追いやろうと必死になっていた。

なんとか落ち着き、読経も終了。
終了後、兄貴にひっぱたかれ、従姉妹からは「笑うのずるいよ、つられちゃったじゃん」と
攻められ、司会の人から「誰か吹きませんでした?」と言われる始末。

しかしお花を棺にいれる段階になると、さっきまで笑っていた人たちはしんみりした表情になり、
どこかしこからすすり泣く声が聞こえ始めた。
やっぱりみんな笑顔でも、じいちゃんがいなくなるのは寂しいんだなと思った。

ちなみにスライド上映の際、最後の満面の笑顔の写真。
あの顔をさせたきっかけを作ったのは、実は俺だった。

ゴールデンウィークに帰省した時、俺はじいちゃんのルービックキューブをいじっていた。
もうおじいちゃんは解けなかったけど、一緒にやってた。
その時引き出しから「けん玉」を見つけた。

けん玉はじいちゃんの物で、俺は懐かしくて遊んでいた。
俺は「もしかめ」とかもできないし、せいぜい大皿から中皿が関の山で
できねーできねーと言いながら遊んでいた。

「ちょっと貸してみろ」

それはおじいちゃんだった。
以前に倒れてから、ほとんど一日を寝て過ごし、
特に何をするでもなく静かに座っていたじいちゃん。

デジカメとか、ゲームとか、みんながやってるいるものは興味津々だったじいちゃんが、
その瞬間だけ復活したみたいだった。

じいちゃんはけん玉を持つと、ひたすら剣先を狙った。
大皿や中皿には目もくれない、ただ剣先に入れる事だけにこだわった。
何度繰りかえしたろう、じいちゃんの奥さん、息子たち、そして孫たちが見守る中、
絶妙な力加減で浮いた玉は、見事剣先に入った。

その時の得意そうな笑顔は、会場の思い出コーナーに貼ってある。
俺が生まれる前の若い写真は、センスの良さを思わせるかっこいい姿で写っている。


その日の午後、じいちゃんは空に還った。


頑固で怖くて、親父は何度も叱られたと言っていたが、孫の俺らを叱らなかったじいちゃん。
自転車好きで、海外のお洒落なチャリンコを乗り回していたじいちゃん。
足腰が強くて、毎朝何キロも散歩をしていたじいちゃん。

じいちゃん

ばあちゃんが心配かもしれんが大丈夫だよ。
じいちゃんの血筋も、ウチの兄貴がしっかり継いでいるよ。
ひ孫が女の子だったからその先はわからんけどな。

じいちゃん、お元気で、またいつか。




母「ちょっと…」
俺「ん? 何?」

母「あんた今日帰るんでしょ?」
俺「うん、明日仕事だから」

母「だったら悪いんだけど、自宅によって猫の様子見てきてくれない?
俺「…」


その後、実家で猫をモフモフし、自宅に帰りました。
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★コメント

いい葬式だったんだろうなー。

乙。
2008.09.21 | 名前   | URL | EDIT
まさに笑いあり涙ありの葬式でした。
おじいちゃんも喜んでくれてるといいなぁ
2008.09.26 | 名前 地球 | URL | EDIT

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